介護サービスも最近では種類が豊富になってきました。その中でもデイケアとデイサービスという似た言葉の2つのサービスがあります。この2つのサービス、言葉は似ていますが実は全然別物なのですが、どこが違うかわかりますか?
似て非なる物な デイケア と デイサービスの違い についてご説明します。
実はこんなに違う!デイケアとデイサービスの違い
デイケアとは
デイケアとは通所リハビリのことで、病院や介護老人保健施設などの医療施設で医師の指示のもと、療法士によってリハビリテーションを行い、できるだけ日常生活を自分の力で行えるくらいまで回復させることを目的としています。
デイケアで受けることができるリハビリテーションは主に理学療法、作業療法、言語聴覚療法の3つです。
理学療法とは、病気や怪我による後遺症や歳をとることで運動機能が低下した高齢者に対して、立つ、歩く、座る、起きあがるなどの日常生活に欠かせない基本動作の維持・改善を目的とした治療法です。
作業療法とは、食事や入浴、トイレなど日常生活で欠かすことの出来ない作業をできるようにするための機能回復のためのサポートを目的とした治療法です。手先の動きの回復や体力、筋力をつけるための訓練や物事を考える力をつける訓練が行われます。
言語聴覚療法とは、聴覚や発音、発声などの言葉を使ったコミュニケーション能力に問題のある方や食べ物をうまく噛むことができない、呑み込むことができないなどの嚥下障害の方へ原因の本質や対処法を見つけ、必要に応じて訓練やアドバイスを行いながら、機能回復を試みるための治療法です。
また、デイケアではリハビリテーションだけでなく、社会復帰のために利用者同士でのレクリエーションなども行われています。
さらに、デイケアでは必ず職員の中に医師を配置しているため、適切な健康管理を行うことができ入院予防としても効果的です。
デイサービスとは
デイサービスとは通所介護のことで、デイサービスセンターや特別養護老人ホームなどの福祉施設へ通い、日常生活のサポートを受けることができるサービスで、食事や入浴、レクリエーションなどのサービスを受けることができます。
介護が必要になってから家にこもりっきりになりがちな方にとっては、コミュニケーションの場としても有用で、気分転換になることもあります。
また、認知症の方を介護しなければならないご家族の方にとっては日中の時間を確保でき、仕事や私生活の幅を広げることができるため、とても有用なサービスといえます。
デイケアとデイサービス、それぞれの違い
デイケアとデイサービスはどちらも通所ということで、施設へ通うという点では同じですが、その本質はまったく別物になります。
デイケアサービスではリハビリを中心に回復を目的としたサービスが中心ですが、デイサービスでは食事や入浴、レクリエーションなどの日常生活全般のサポートを目的としています。
また、デイケアでは病院や診療所などの医療施設を利用するのに対して、デイサービスで利用される特別養護老人ホームなどはNPO団体や社会福祉法人などの法人や株式会社が運営していることが多いです。
職員の配置についてもデイケアが必ず医師や療法士などのリハビリ専門職を配置しているのに対して、デイサービスでは准看護師や生活指導員などの日常生活全般をサポートするための職員を多く配置しています。
料金の違い
デイケアとデイサービスはどちらも介護認定を受けていないと利用することができず、認定された介護度によって料金が異なります。介護保険が適用されるため、利用者が負担する金額は全体の1割ほどです。
デイケアの方が医師や療法士などの専門職による個別リハビリや医学的な管理が行われているため、若干高めの料金設定となっていますが、施設の規模や時間帯、内容などによって料金が変わってくるため、サービスを利用する場合は必ず施設や自治体に問い合わせを行い、料金の確認を行いましょう。
デイケアとデイサービスの併用は可能?
デイケアとデイサービスは介護度が要介護1から5の認定を受けている場合は併用してサービスを受けることが可能です。ただし、要支援1・2の認定を受けている場合は併用することができません。
これは介護保険の中で受けることができるサービスの量は介護度によって異なるためです。介護度が上がるほど多くの介護サービスを受けることが可能になるのです。
どうしても併用したいという場合には併用することは可能ですが、介護保険適用外となってしまい、サービスを受けるために必要な費用を全額負担することになってしまうので注意しましょう。
まとめ
実はこんなに違う!デイケアとデイサービスの違い
デイケアとは
デイサービスとは
デイケアとデイサービス、それぞれの違い
料金の違い
デイケアとデイサービスの併用は可能