高齢社会を邁進中の日本にとって、医療保険問題・介護保険問題は国の財政を左右する死活問題となっています。2015年4月に大きな介護保険の改正が行われましたが、今後も事業所への支給が減っていき、個人負担が大きくなっていくことが予測されています。
介護保険も医療保険も必要としないくらいに、元気で生き生きとしている高齢者を増やしていこうという方針に対し様々な工夫が施されてきています。 デイサービス レク が進化し、利用者満足に向けて、どのようなサービスが行われているのか?解説します。
デイサービス レクで高齢者の自立を支援!
▽ 目次
デイサービスの運営はこのようにされている
親の入所施設を探すために、ケアマネージャーと相談しながら、実際に本人も家族も一緒に見に行って決めていく方が多くなっています。
以前は近くの施設で順番待ちをして利用するものでしたが、介護保険法の開始から事業として民間に開放され、参入しやすくなったことも追い風となり、今では施設数が上回りつつある状況です。
自宅から車で30分圏内という送迎範囲にあるデイサービスをケアマネージャーから紹介してもらい、各施設の特徴や利用者の様子、雰囲気などで入所する所を決めていきます。
お客様として迎え入れてくれる、ぜひうちを選んで欲しいという接客は、見学者を後ずさりさせるほど。利用者1名を獲得することで、一人当たり10万円前後の売り上げが期待できるのですから、施設側からしても選ばれるだけの工夫と努力は惜しみません。
デイサービスのレクとリハビリが合わさった新しい業態も
最も安価で利用できるデイサービスの1つに短時間型で機能訓練(運動)に特化したデイサービスがあります。
介護度にもよりますが、概ね一カ月の利用料金は、本人負担が4~6千円程度、介護保険から4~5万円程度、総額で利用者一人当たり6万円程度の売上となります。
このような契約を100名~150名と交わしていくので、単純に人数がいればいるだけ売上が増えていく、利益を出しやすい構造になっています。
機能訓練特化型のデイサービスで行われているレクだけを取り出したようなサービスが売りなので、食事や入浴までは必要のない方。デイサービスはちょっと苦手な方にお勧めのサービスとして認知されています。
レクのようではありますが、しっかり運動して、お話して、笑顔の絶えない、元気な雰囲気の施設が多いのが特徴です。
デイサービス レクに機能訓練が取り入れられてきた背景
介護保険の財政も圧迫されつつある今の日本では、医療保険を使わないように元気な高齢者を増やしていくことが求められています。そんなニーズに答えるために、今まではゲームや歌、踊りなどのレクが中心だったデイサービスでも、リハビリメニューが取り入れられるようになりました。
食事と運動と入浴がサービスの中心とって、施設内にリハビリマシーンや運動器具が並ぶデイサービスが増えてきています。
高齢者の運動なので、大きな負荷をかけるものではなく、「動かす」「可動域を広げる」というのが狙いの運動メニューが中心となっています。
レクとして楽しみも提供しなければいけないので、運動が楽しい、体を動かすと気持ちがいいという雰囲気づくりが求められます。介護職員さんたちの明るく、元気な指導には本当に頭が下がります。
デイサービス レクにリハビリが加わることでの留意点
体を動かすことは介護度を軽減させる効果も期待でき、狙い通り元気で明るい高齢者の増加に貢献できているようです。その反面、体に対するケアの必要も生まれてきています。
運動をしすぎたり、ちょっと無理をしたり、慣れない動きをすることの弊害として、筋肉や関節に痛みを感じることが出てきています。折角の運動もケガに繋がる恐れがあることは、利用者のご家族の方も留意しておく必要があります。
レクで楽しく機能回復のための運動をして、顔色もよくなり、歩くのも楽しくなってくることと合わせて、ストレッチやマッサージなどで「疲れをためない」という工夫も始まっています。
国家資格を持った方が担当してくれるので、まるでスポーツ選手の体を労わるように、ストレッチやマッサージを施してくれる。そんな至れり尽くせりの施設もあって、本当に羨ましい限りです。
デイサービスを選ぶ時に、必ずケアマネージャーとの面談があり、目的や計画についても確認があります。そんな時に本人からではなくても、体を維持したい、レクではなるべく体を動かしたいなど、「運動したい」という目的をしっかり伝えることが大切です。
お風呂や食事などのサービスを受けたいと思っている方が、レクとは言え、運動をワイワイやるデイサービスでは、希望を満たすことはできないかもしれません。本人とご家族、ケアマネージャーも一緒になって施設探しをしていきましょう。
まとめ
デイサービス レクで高齢者の自立を支援!
デイサービスの運営はこのようにされている
デイサービスのレクとリハビリが合わさった新しい業態も
デイサービス レクに機能訓練が取り入れられてきた背景
デイサービス レクにリハビリが加わることでの留意点