近年、「介護離職」という言葉が定着しつつあるように、家族の介護のために仕事を辞めざるをえない人が少なくありません。介護とは、それほど大きな負担となっていることが現実です。
しかし、介護保険によって受けられるサービスを利用すれば、介護の負担を減らすことができます。そのサービスの一つが、「デイサービス」です。
では、 デイサービス とは 一体どのようなものなのでしょうか。
デイサービスとは?その目的と内容について
デイサービスとは
デイサービスとは、介護保険サービスの中の「通所介護」のことで、デイサービスセンターなどの施設において行われます。介護を必要とする人が、その施設に日帰りで通い、食事や入浴など日常生活の支援を受けることができます。
目的
何らかの介護を必要とする状態では、外出することが精神的、肉体的に困難になることが多く、どうしても自宅に引きこもりがちになります。そうすると、人間関係が狭くなり孤立感が増すだけでなく、身体機能の低下や、さらには認知症の発症、進行などの恐れがあります。
デイサービスは、そのような状態になることを防ぎ、自宅での自立した生活が送れるよう支援する目的で作られました。
施設ではいろいろな人とコミュニケーションをとったり、レクリエーションや体操などで手や身体を動かしたりすることで、さまざまな刺激を受けることができ、気分転換にもなります。
また、同居する家族にとっては、その時間は介護から離れ自分の時間を持つことができるので、精神的、肉体的な負担を減らすことができます。
デイサービスを受けるためには
デイサービスにかかる費用は、要介護度によって設定されていますが、9割が介護保険によって賄われ、自己負担額は1割となります。
したがって、サービスを受けることができるのは、介護保険を使うことのできる、「要介護」または「要支援」と認定されている人が対象となります。
この認定を受けていない場合は、まず自治体に申請する必要があります。そのうえで、担当のケアマネージャーと相談して、要介護度に合わせた利用時間、利用頻度、施設内容などを考慮し、デイサービスセンターを選びます。
サービスの内容
通常、自宅と施設の往復は、バスなどによる送迎があります。施設では、食事や入浴などの日常生活上の支援のほか、健康状態のチェック、機能訓練、レクリエーションなどが行われます。要介護度や、その日の健康状態に合わせ、内容も変わります。
また、施設によって異なることもあります。例えば入浴に関しては、一人一人個別に入るところもあれば、複数人一緒に入るところもあります。食事内容も、味の薄い健康的なものを重視しているところや、ホテルのような豪華な見た目に力を入れているところなど、さまざまです。
特にレクリエーションの内容は、それぞれの施設で大きく異なります。施設内での手芸やカラオケ、囲碁、将棋などをメインとしているところもあれば、遠足や買い物、外食など、外出するプログラムを取り入れているところもあります。
基本的には、利用者が、その日の体調や自分の好みでプログラムを選択できるようになっています。
デイサービスセンターの選び方
上記のように、デイサービスの内容は、施設によって異なる部分が多々あります。自分に合った施設を選ぶためには、実際に自分の目で確かめる必要があります。
特に、施設の雰囲気は、見学してみないとわかりません。職員がどのような表情で利用者に接し、どのような言葉遣いをしているかということは、その施設で気持よく時間を過ごせるかどうかということに大きく関わってきます。できれば家族などと一緒に、複数の施設を見学に行くとよいでしょう。
まとめ
デイサービスとは?その目的と内容について
デイサービスとは
目的
デイサービスを受けるためには
サービスの内容
デイサービスセンターの選び方