大切な人が亡くなった時悲しみにひたる間もなく直面する遺産相続という問題。一口に遺産といってもさまざまなものが考えられます。そしてその遺産の相続に関してはそれぞれに手続きの期限が設けられています。いざという時に知っておくと役に立つ 遺産 相続 に関する 期限 についてまとめてみました。
いざという時に知っておきたい遺産相続に関するさまざまな期限
▽ 目次
故人の所得にも所得税がかかります
亡くなった方に亡くなる直前まで収入があった場合その収入はもちろん遺産となり相続の対象となる訳ですが、自営業を営んでいた場合や一定額以上の収入があった場合はその所得に対してまずは所得税を納付しなければなりません。
その所得税の申告と納税の期限は亡くなってから4ヶ月以内となっています。もし期限を過ぎてしまった場合は延滞税がかかってしまいます。まずは所得申告の必要の有無を確認することが大切です。
遺産相続での一大事である相続税
遺産相続と聞いてすぐに思い浮かぶのが相続税ではないでしょうか。遺産として残されたもの全ての価値が基礎控除額の範囲を超えていなければ相続税は発生しませんので申告も納税も必要ありません。
しかし遺産の総価値が多額である場合はその遺産を相続する相続人には相続税を支払う義務が発生します。
相続税の申告と納税の期限は亡くなってから10ケ月以内となっていて、もし期限を過ぎてしまうと延滞税がかかってしまいます。遺産の量や相続人の人数によっては相続の確定までに思いのほか時間がかかってしまうこともありますので気をつけましょう。
生命保険の給付金も相続の対象です
亡くなった方が生命保険に加入していて死亡時に給付金を受けられる場合その給付金も相続の対象となります。非課税枠の範囲内であれば問題ありませんがそれを超える金額の場合相続税が発生する可能性があります。
生命保険の請求期限は亡くなってから2年以内となっていて、それを過ぎると給付を受ける権利がなくなってしまいます。
意外と忘れがちな車の名義変更
相続の確定後名義の変更を行う必要があるものがいくつかあります。すぐに思いつくのは住んでいる家の土地や建物の名義変更ではないでしょうか。また預貯金に関しても名義変更が必要になってきます。
不動産や預貯金の名義変更には特に期限は設けられていませんが預貯金に関しては名義変更を行わないと現金を動かすことができなくなります。
一方、車の名義変更に関しては相続が確定してから15日以内という期限が設けられています。
期限内に名義変更を行わなくても特にペナルティーのようなものはありませんが、自動車保険や自動車税の納付、又車を処分する時などに問題になる場合もありますので余裕があれば名義変更を行っておいた方が良いかもしれません。
相続にはマイナスの遺産も含まれます
亡くなった方にもし負債があったとしたら契約の内容によっては契約者の死亡により返済義務が消滅する場合もありますが、そうでない場合は相続人がマイナスの遺産として返済の義務を引き継ぐことになります。
負債が多額で返済が困難な場合などは相続を放棄するというかたちでその返済義務を免れることができます。相続の放棄には亡くなってから3ヶ月以内という期限が設けられています。
もちろんマイナスの遺産の相続だけを放棄することはできませんのでプラスの遺産も含め全ての遺産の相続権を放棄することになります。
相続した不動産の売却は早い方が良い
相続した不動産を売却する場合特例を利用して売却時に得た所得に対する所得税を軽減することができます。この特例を受けられる期限は不動産を相続してから3年以内となっています。3年以上経過した後に売却した場合には特例は適用されず通常の所得税かかってきます。
もし相続した不動産の売却を考えているのであれば3年以内に決断をしたほうがトータルで税金の納付額が少なくて済みます。
まとめ
故人の所得にも所得税がかかります
遺産相続での一大事である相続税
生命保険の給付金も相続の対象です
意外と忘れがちな車の名義変更
相続にはマイナスの遺産も含まれます
相続した不動産の売却は早い方が良い