年金には、老後に支給されるものというイメージがありますが、それ以外にも病気や怪我で仕事ができなくなった時に支給されるものと、家族に不幸が起きた時、 厚生年金 より 遺族 に支給される年金があります。
相続だけではなく、遺族年金で支給される 金額 も把握しておきましょう。
相続が発生した時、遺族に支給される厚生年金の金額は?
遺族に支給される厚生年金とは?
厚生年金は会社員の方が支払っている年金で、金額は労使折半にて納入しているのが一般的です。この厚生年金加入者が他界した時、そのご家族の生計者が亡くなった時に、どのような年金が用意されているのでしょうか?
生計者が亡くなった時、遺族に対して支払われる年金を遺族年金と呼びますが、この遺族年金を受け取ることができる人の状況によって、支給される金額も変わってきます。
18歳未満の子どもがいる妻の場合は、遺族厚生年金と遺族基礎年金が支給されます、子どもがいなく、かつ40歳未満の妻の場合は、遺族厚生年金、子どもがいなく、かつ40~46歳の妻の場合は、遺族厚生年金と中高年寡婦加算を受けることが可能です。
子どもがいなく、30歳未満の妻の場合は、これから仕事もできることを前提に5年間の限定支給となっています。
遺族が受けとる厚生年金の受給要件
相続が発生した時のように、遺族が受け取る厚生年金にも優先順位が決められています。
1番目は配偶者又は子、2番目には父母、3番目は孫、4番目は祖父母。兄弟姉妹には順位がありませんので、注意しましょう。この時の子や孫は18歳未満である必要があります。
また、父母や祖父母は55歳以上である必要があります。
遺産の相続にあたっては、誰が何を相続するのか?遺言を遵守することや協議の上決定するなど、自分たちでできることが多かったのですが、遺族に支給される厚生年金は、このように条件が細かく設定されているので、注意が必要です。
遺族厚生年金で支給される金額
遺族厚生年金の支給金額は、報酬比例の年金額×4分の3(0.55)の公式で計算します。報酬比例の年金額とは、聞きなれない言葉ですが在職中の方が会社から受け取っていた給料やボーナスの金額を元に計算した年金額と言い換えることができます。
厚生年金保険加入期間中の報酬や加入期間によって決定されます。例えば、この報酬比例の金額が70万円になった場合、52万5千円という金額になります。サラリーマンの生涯年収は概ね2億程度と言われていますが、その場合で110万円位。
年金制度は年々変わっていますので、今計算しても来年は変わっている可能性が高いものです。だからこそ、現状を知っておくことが大切です。
遺族が受け取る厚生年金の金額推移
基本となる遺族厚生年金は、525,000円。この厚生年金を基本に、子どもの数や年齢、妻の年齢などで受け取ることができる厚生献金から加算される金額は変わっていきます。
遺族基礎年金は、18歳未満の子どもが2人いる場合、1,229,100円、1人の場合は1,004,600円。子どもはいるけど18歳以上の場合は、中高年寡婦加算で585,100円が加算されます。
この中高年寡婦加算は妻が65歳になるまで支給されます。65歳以降は妻の厚生年金と併給調整がされるため、突然生計者が亡くなってしまったとしても、急に生活が成り立たないという事態を避けるだけの給付はされるようになっています。
この金額を頭に入れておくことで、相続によって得た遺産や保険など加味して、どの程度の仕事をすれば生活が成り立つのか?残されたご家族は大変なことには変わりありませんが、前を向いて考えていくことができるだけのポイントとなることは間違いありません。
遺族が受け取る年金に関するポイント
遺族年金を受け取る際の資格要件については、亡くなった方の年金加入歴で判断となります。厚生献金加入者には、定期便が送付されていることと思いますので、定期的に確認をしておくと安心です。
妻や子どもに対しての支給がしっかりなされていること、年金が支給される65歳までサポートされるようになっていることも、案外知らないという方も多いようです。
これだけしっかりしている年金制度ですから、ニュースを賑やかにするばかりではなく、生活を支えるライフランとしてもっと機能していって欲しいいと感じます。
まとめ
相続が発生した時、遺族に支給される厚生年金の金額は?
遺族に支給される厚生年金とは?
遺族が受けとる厚生年金の受給要件
遺族厚生年金で支給される金額
遺族が受け取る厚生年金の金額推移
遺族が受け取る年金に関するポイント