家族の 介護 が必要となり、どうしても離職しなければいけないという方は、年々増えております。その数は、転職者も含めると年間10万人を超えるとも言われています。そのような離職者を出さないための支援体制が設定され、 助成金 が出されるとのことですので、その点についてご説明します。
介護での離職者を救う助成金とは!
▽ 目次
介護での離職等の現実は
現在、社会問題化しているのは後期高齢者である75歳以上の方の中で要介護認定を受けた方の割合が、23%と高い割合になっています。
先ほどの家族の看護や介護を理由とした離職も平成27年版高齢社会白書によりますと深刻な事態となっています。
そして、いわゆる団塊の世代と呼ばれている1947年から1949年生まれの方達が、75歳以上となる2025年は、「2025年問題」とまで呼ばれるまでになっています。
このことは、介護保険や高齢者介護の負担がその時点で急増しさまざまな社会問題になっているということを意味します。
介護と仕事の両立を支援する助成金とは
このような事態に対応するために、介護離職を防ぐための「介護支援取組助成金」という制度が新設されました。
この助成金の制度は、手厚く実用的な内容となっており、企業向けの近年の助成金の中でも際立った物となっています。その内容は、次のようなものです。
介護休業給付金の支給率が8月からアップ
雇用保険の介護休業給付金の支給率が、平成28年8月から40%~67%に引き上げられます。これは、介護による離職が社会問題となりつつあり、それに対する対策です。さらに介護休業の分割取得を3回まで取る事が平成29年 1月には可能となります。
事業主が60万円の助成金がもらえる3つの取組みとは
介護と仕事との両立を後押しするというもので、次の3項目の内容の取組みをすべて実施した事業主は、助成金として60万円が支給されるというものです。
介護をしなければならない従業員に対して相談窓口を設置したりその周知を行ない支援します。
介護と仕事との両立についての社内アンケートを実施します。
また介護に直面する従業員へ事前にリーレットを配布したり、社内研修を実施したりすることで支援します。
以上は、厚生労働省があらかじめ指定した書式にそって3点の取り組みを実施することとなっています。その点、企業側が新たな資料を作成する必要はありません。
また、介護休業取得者が実際に出るということが、必須要件になっているわけでもありません。この内容に取り組むことで助成金60万円が支給されることになっています。
リーフレットや研修資料の内容とは
リーフレットや研修資料内容は、介護をするために離職している現状や該当社員を事業主がどのように支援すべきか等が示されており、大変充実した内容となっています。
研修資料の「介護と仕事との両立5つのポイント」という点では以下のような内容があげられています。
家族と良好な関係を日頃から築き、深刻に介護を捉えすぎないようにさせることで、自分のための時間を確保することなどです。また、介護を行っていることを職場に伝えて介護と仕事との両立を図れるような支援制度を活用するという点です。
さらに介護サービスを利用したり、ケアマネジャーや地域包括支援センターの専門家等に相談したりして自分で介護をし過ぎないことも大切だと示されています。
これらの資料を活用することで、総務担当者や事業者にとっても介護における離職問題に取り組むことが容易になることでしょう。というのも実践的な知識を、これらの資料を活用することで得ることが可能だからです。
今後ますます介護と仕事との両立は、どなたにとっても関わらなければいけない課題となってきます。この「介護支援取組助成金」という制度は、現実の介護問題に直面する前の準備として効果的な制度といえます。
まとめ
介護での離職者を救う助成金とは!
介護での離職等の現実は
介護と仕事の両立を支援する助成金とは
介護休業給付金の支給率が8月からアップ
事業主が60万円の助成金がもらえる3つの取組みとは
リーフレットや研修資料の内容とは