高齢化が深刻化する現代、介護を必要とする人も必然的に増加傾向にあります。近年では、介護苦を原因とする悲しい事件があとを絶ちません。介護に関しては、きちんと手続きをすれば、支援を受けることができます。
ここでは、その支援を受けるために必要な「要介護認定」の基準と、それによって受けられるサービスについて詳しくお話していきます。今回は、 要介護 の 認定基準 と介護サービスについてご紹介致します。
要介護の認定基準と介護サービス
要介護認定とは
例えば病気で寝たきりになってしまった、認知症で日常生活に支障が出ているなど、介護が必要になった時に、介護保険制度を利用して、自己負担を最小限(費用の1割~2割程度)にして介護サービスを受けることができます。
これは、少子高齢化が進む中、介護を必要とする人口も増え、家族だけではその負担を背負いきれないという状況を改善するための制度であり、手続きさえすれば誰でも利用できる権利があります。
この制度を利用するためにはまず、「要介護認定」を受ける必要があります。これは、介護サービスを利用する予定の人が、本当に介護を必要としている状態だということを証明するものです。
程度により、「要支援1~2」、「要介護1~5」という7つの段階があり、給付される金額や受けられるサービスも異なります。
7段階の認定基準
上記の通り、介護を必要とする度合いにより、7つの段階に分けて介護認定を行います。その基準は、介護にかかる時間(要介護認定等基準時間)や介護の程度によって決まっています。以下は、各段階の要介護認定等基準時間とその目安です。
- 要支援1:要介護認定等基準時間が25分以上32分未満
- 要支援2,要介護1:32分以上50分未満
- 要介護2:50分以上70分未満
- 要介護3:70分以上90分未満
- 要介護4:90分以上110分未満
- 要介護5:110分以上
要支援状態とは、日常生活の基本的な動作はほぼ自分で行うことができるが、要介護の状態とならないよう何らかの支援が必要な状態です。
要介護状態は、日常生活の様々な動作において支援が必要な状態です。要介護1は、立ち上がりや外出するときなどに介助が必要な状態で、要介護3では排泄や着替え、要介護5では排泄や食事を始め、身の回りのほとんどのことに介助が必要な状態を指します。
認定後に受けられるサービス
要介護認定を受けた後は、その認定基準に沿った「介護サービス計画」がケアマネージャーにより作成されます。受けられるサービスには、「在宅サービス」、「施設(通所)サービス」、「地域密着型サービス」があり、これらを組み合わせて利用することも可能です。
在宅サービスは、自宅での介護が受けられるもので、ホームヘルパーが自宅を訪問する訪問介護や、看護師が訪問する訪問看護、訪問リハビリテーションなどがあります。
施設サービスには、デイサービスなど日帰りで通所し、入浴や食事などのサービスが受けられるものや、短期間施設に宿泊できるショートステイのサービスもあります。
地域密着型サービスは、デイサービスや施設での宿泊の他、ホームヘルパーが夜間に訪問して食事や入浴などの日常生活のお手伝いをするサービスもあります。
特に介護する側にとって負担が大きいとされているのが入浴ですが、いずれも入浴のサービスがついています。
訪問介護の場合は簡易浴槽を持ち込むこともあります。また、自宅での生活がしやすくなるよう、段差をなくしたり、手すりをつけたりなどの改修費が支給されるサービスもあります。
その他にも、車いすや杖などの、日常生活に必要な備品も貸与、または購入のための費用が給付されます。要介護認定は、介護する側、される側両方の負担を軽減するための制度ですので、負担が重くなってしまう前に、このようなサービスを利用できるようにしておくことがとても重要です。
まとめ
要介護の認定基準と介護サービス
要介護認定とは
7段階の認定基準
認定後に受けられるサービス