人の役に立ちたいと考えるシニアの中には、第二の勤務先として人の悲しみを支える火葬場を考える人もいることでしょう。 火葬場 の 職員 はどんな仕事をするのか、採用情報から仕事内容、そのやりがいについてなどをまとめました。参考にしてください。
火葬場の職員はどういう仕事?採用、内容、やりがいまで
火葬場の職員になる道とは
火葬場の職員になる道は、3つあります。ひとつは市区町村役場の職員として採用されることです。東京都以外の火葬場はほぼ100パーセントが官営ですから、市区町村役場からの求人情報に注目しておく必要があります。
もうひとつは自治体の元請として火葬場のメンテナンスを行っている会社に就職することです。こちらもハローワークなどの求人情報に目を配っておく必要があるほか、市区町村へ事情を話せば問い合わせるべき会社について教えてくれるでしょう。
最後のひとつは、東京都在住であれば、民営の火葬場運営会社として唯一認可されている「東京博全」へ就職することです。町屋、落合、桐ヶ谷、四ツ木、堀之内、代々幡の6斎場を運営しています。
また東京都においては、この6斎場以外の火葬場は全て官営ですから、各市区町村への問い合わせにより情報を得るのが良いでしょう。
火葬場の職員の仕事内容
火葬場の職員といえば、火葬の際に立ち会う火夫を連想する人が大半でしょう。しかし、もちろんそれだけが火葬場の仕事ではありません。火葬場へどのくらいの人数が常駐するかは市区町村の方針や予算、火葬場の性格によりますから、規模や特徴に合わせて解説しましょう。
まずは、火葬場が火葬施設としての性格しか持ち合わせていないケースです。電話での予約受付を市区町村役場で行う場合には、火葬場では電話に張り付いている必要がないため、火夫のみで運営が行われます。
火夫は遺族の誘導、燃焼管理、収骨案内を行い、炉のメンテナンス時だけ技術者が訪れることになります。火夫の数は炉数により変わります。
次に、火葬場が精進落としの会場を設けているケースです。宴席を取り仕切る場にもなるため、電話予約が市役所側だとしても、事務作業員が必要になります。給仕スタッフや、厨房まで設けるのであれば調理スタッフも必要です。
また、火葬場そのものが葬儀も行える式場を設けている場合、式場への誘導を行う人員が必要になってきます。なかには式場を備えているだけで、設営や司会その他の人員は葬儀社が用意することになっている火葬場もありますが、施設の責任者がどうしても必要です。
このように、ひと口に火葬場の職員といっても、火夫、事務員、給仕スタッフ、厨房スタッフ、管理業務などなど仕事のありようはさまざまですので注意しましょう。
火葬場で働くことのやりがいと注意点
火葬場で働くというと、どうしても暗いイメージが付きまといます。人の悲しみが押し寄せる職場ですから、精神的につらい場面を何度も目撃することでしょう。
しかし、それは容易に想像できることです。きっと火葬場で働きたいと思っている人は、人の悲しみを支えたい、丁寧に人を送り出す仕事をしたいという使命感を携えているでしょう。
火夫の中には、何十年も火葬場にいることで悲しみに慣れてしまい、ただ事務的に業務をこなしている人もいます。逆に、感動のお別れを演出する人もいます。どちらがよいということはありません。
ある遺族には事務的な動作がかえって心地よく感じられ、またある遺族には過度に感動を演出する動作が鼻につくということがありえるからです。
大事なのは、最高温度が500℃にもなる火葬炉の運転を安全に行い、遺族が納得できるように遺骨を残すための燃焼技術を身に着けることです。
日本の火葬技術は世界一とうたわれています。安心、安全な火葬場から、遺骨も遺族も無事に家へおかえしすること、これを第一に考えれば、火葬場で働くことのやりがいが自ずからわかってくることでしょう。
火夫以外のスタッフにおいても、遺族がお別れに集中できること、目まぐるしくなりがちな葬儀の場で何のトラブルもなく火葬が終了することに注力すれば、自然と遺族に感謝してもらえる存在になります。遺族からの感謝は、火葬場職員にとって最高のモチベーションにつながるでしょう。
まとめ
火葬場の職員はどういう仕事?採用、内容、やりがいまで
火葬場の職員になる道とは
火葬場の職員の仕事内容
火葬場で働くことのやりがいと注意点