昨今では高齢者の方でも若々しい方が増えています。日本では100歳の人口が10年前の約2倍、健康寿命が70歳を超える方が増えてきています。そのため、今まで高齢者だった方々が高齢者でなくなってきています。
そのような 高齢者 の 定義 について少しまとめてみました。
高齢者って何歳から?高齢者の定義についてまとめてみた
高齢者の定義っていったい何歳から?
あなたは何歳から高齢者と定義付けられるか知っていますか?高齢者の定義については国連の世界保健機関(WHO)によると65歳以上を高齢者としていて他の先進国でも65歳以上を高齢者として定義しています。
日本も昨年まではWHOと同じく65歳以上を高齢者と定義付けしていました。
しかし、日本では10~20年前と比べて若々しい高齢者が増えてきたことや国民への意識調査で「70歳から」を高齢者として捉えている方が増えていることなどから高齢者の定義が見直されています。
現在の日本の高齢者の定義は65~74歳「前期高齢者」、75~89歳「後期高齢者」と定義しているそうです。しかし、法律の中ではまだまだ統一化がされておらず、年金の受給資格は65歳、道路交通法では70歳、老人保健法では75歳と異なります。
そのため現状では65歳以上を高齢者と呼ぶのが一般的になっています。
前期高齢者と後期高齢者の違い
前述したとおり、日本では65~74歳「前期高齢者」、75~89歳「後期高齢者」と定義しています。では、この前期高齢者と後期高齢者にはどのような違いがあるのでしょうか?
前期高齢者は国民健康保険や被用者保険の給付を受けることができます。また、高年齢者雇用安定法によって本人の希望がある場合は65歳まで現役として働くことが可能です。また、65歳を過ぎても働く方の割合が多いのが特徴です。
後期高齢者は75歳の誕生日を迎えると後期高齢者医療制度への加入が義務付けられます。また、前期高齢者と違い75歳以上になると入院や長期療養を受ける割合が多く後期高齢者の約4分の1が要介護認定を受けています。
日本は超高齢社会?世界からみた日本の高齢者人口
日本は世界一の高齢化社会と言われています。2015年の世界の高齢者人口比率では日本が26.34%で世界のトップになっています。ついで2位イタリアで22.40%、3位がギリシャの21.39%、4位がドイツの21.24%と続いています。
ちなみに最下位はアラブ首長国連邦で1.13%となっています。この数値からもわかるように日本は世界でも断トツの高齢者社会なのです。
高齢化には段階があり、人口の7%以上が高齢者の場合は高齢化社会、14%を超えると高齢社会、21%を超えると超高齢社会と定義付けられています。日本では2007年に国の人口に対する高齢者の割合が21%を超えたため、超高齢社会と呼ばれるようになりました。
この原因としては若い世代の未婚率の増加や晩婚化による少子化や食べ物の品質向上や医療技術の発達によって寿命が延びていることが理由だと考えられます。
高齢者なのに高齢者じゃない?高齢者の若返り事情
WHOや他の先進国が65歳以上を高齢者と定義しているのに対して日本が65~74歳「前期高齢者」、75~89歳「後期高齢者」と定義し細かく分類していることの理由の1つとして高齢者の若返りが関係しています。
日本老年学会によると10~20年前と比べて現在の高齢者は身体機能や知的能力が5~10歳も若返っている傾向があるとされています。
また、65歳~79歳の方が脳卒中や骨折、肺炎などで治療を受ける割合が減り、こういった病気による死亡率や要介護認定率も減っているという研究結果が出てきています。
また、心理的な老化の発現にも遅れがみられ、精神的にもまだまだ若い方が増えてきているほか、歯の本数を維持する年齢も徐々に向上していて80歳前後でも咀嚼に必要な20本の歯数を維持している方が増えてきているといった研究結果も存在します。
そのため、単に65歳以上を高齢者とした場合に65歳と90歳の方の身体機能や精神機能、知的機能などに大きな差が生じてしまうため、一括りに高齢者として定義するためには医学的に適切ではない場合が発生することがあります。
そのため、日本では65~74歳「前期高齢者」、75~89歳「後期高齢者」と細かく定義するようになりました。しかし、高齢者の若返り事情を考えると元気な高齢者に割合が増えてきているので、数年後には高齢者の定義は引きあがっているかもしれませんね。
まとめ
高齢者って何歳から?高齢者の定義についてまとめてみた
高齢者の定義っていったい何歳から?
前期高齢者と後期高齢者の違い
日本は超高齢社会?世界からみた日本の高齢者人口
高齢者なのに高齢者じゃない?高齢者の若返り事情