長年勤めた会社を退職して年金生活に入ろうとしたとき、 年金 手帳 を提出してくださいといわれます。そのとき、多くの人が「どこにしまっていたっけ……」と戸惑うと思います。でも心配は無用。 紛失 したとしても再発行してもらえます。
年金手帳は大切なもの。しかし、紛失しても心配はご無用
年金手帳なんか持ってた?
何度も転職した人はその都度年金手帳を会社や年金事務所に提出していますから、その存在は頭に入っているものです。しかし、20~30年も同じ会社に勤務していると、それだけの間年金手帳を見ることも取り出すこともありません。
いきなり提出してくださいといわれても、「それ、なんだ?」、「そんなものあったっけ?」となるのがおちです。引っ越ししていたりすると、その存在を知っていたとしても在処については見当もつかない場合が珍しくありません。
申請すれば再交付してくれます
転職すると会社の人事部や総務課から年金手帳を提出するように求められます。年金の支給を申請するとやはり年金手帳を要求されます。
しかし、手元に年金手帳はない。さあ、どうしよう……。このままではせっかくの転職先がいい顔をしない。年金が支給されなかったらどうしよう……。 ご心配は無用です。年金手帳をなくしても、申請すれば再交付してくれます。
申請先は会社、または年金事務所
年金の被保険者には3種類あります。自営業、農業の従事者や学生が加入する1号被保険者、会社に所属して厚生年金に加入する2号被保険者、そして扶養家族である配偶者が加入する3号被保険者です。
年金手帳の再交付を申請する窓口は、それぞれによって異なります。
1号被保険者は純然たる国民年金の加入者であるため、窓口は年金事務所になります。
2号被保険者は厚生年金、または共済組合年金の加入者だから勤務先の担当者になります。
そして、3号被保険者の場合、窓口はご主人になります。なぜなら、扶養される立場だからです。申請されたご主人は会社の担当部署にそれを回すのですから、結果的には2号被保険者と同じなのですが、一次的な窓口がご主人であることに変わりはありません。
奥さんが主たる働き手でご主人が「主夫」の場合、立場が逆になるのはいうまでもありません。
再交付は原則として郵送
年金手帳の再交付を申請された年金事務所は基礎年金番号を検索し、本人の納付状況を確かめて問題がなければ再発行します。
その際、新しい年金手帳は原則として郵送されます。宛先は年金事務所が把握している住所です。引っ越しして所在地が変わっている場合でも旧住所の方へ配達されます。
引っ越しにともなう手続きは各種あって大変ですが、年金関係の窓口にも住所変更を届けておきましょう。特に1号被保険者は確実にすませておいた方が賢明です。
基礎年金番号はメモしておく
年金手帳がなくても、基礎年金番号が分かればそれだけですませられるケースが少なくありません。ですから、この番号をメモしてすぐ見られるような状態にしておけば、手帳そのものが見つからなくても問題はないのです。
とはいえ、これをご覧になっている人は手帳を紛失して困った状態になっているのでしょうから、この時点で基礎年金番号を控えておくといいですよといってもほとんど意味はありません。
しかし、これを機会にメモで残しておくと、次になくしたとき慌てなくてすむでしょう(二度も紛失することはないでしょうが)。
燃えたり水浸しになったときも再発行
年金手帳を再発行してくれるのは、なにも紛失したときだけではありません。誤って燃やしてしまったとか、泥水の中に落としたとか、そんな場合でも申請すれば再発行してくれます。
ただし、汚れたり濡れたり半分燃えていたりなどした古い年金手帳を提出する必要があります。
まとめ
年金手帳は大切なもの。しかし、紛失しても心配はご無用
年金手帳なんか持ってた?
申請すれば再交付してくれます
申請先は会社、または年金事務所
再交付は原則として郵送
基礎年金番号はメモしておく
燃えたり水浸しになったときも再発行