「定年後の生活に不安を感じている人たちへ(前編)」では、定年後の生活についてご紹介いたしました。後編では、さらに踏み込み定年後どのような生き方があるのかご紹介いたします。
定年後の生活 を豊かなものにすることは心身への健康へとつながります。
定年後の生活に不安を感じている人たちへ(後編)
では、仕事以外になにをすればいいか?
30年以上も組織に属し、上からの指示を待っていた立場の人にとって、なにをするかを自分で決めるのは意外に難しいものです。なんでもいいといわれると選択範囲が広すぎて、かえって決めきれないというケースはよく見かけます。
多くの人の頭に浮かぶのが趣味という言葉です。定年後は趣味三昧でのんびり生きようと考えている人は数多くいます。
しかし、人間は趣味だけで生きられるものではありません。趣味とは忙しい合間を縫ってやるから楽しいのであって、1日中かかりっきりになると熱は冷めてきます。4時間も6時間もかけるのは趣味の範疇から外れてしまい、楽しくなくなってくるのです。
ボランティアや地域コミュニティ
なにかをしたい、でもなにをすればいいかがわからない。そう思っている人たちは、ボランティアネットワークに登録するのもひとつの方法です。
ボランティアというと最近は災害ボランティアが広く知られるようになりましたが、その内容は多岐にわたります。
高齢者や子どもたちを対象としたもの、目や耳が不自由な人への協力、自然や環境の保全を目的としたもの、マラソンなどのイベントの運営スタッフ、さらには芸術や国際協力活動もあります。
その中に身を置くことによって仲間になり、コミュニティの一員となれば新しい生活の基盤となる可能性は高いといえるでしょう。
同様に、地域コミュニティに所属するのも大いに意義があるのではないでしょうか。
過去の肩書きを捨てて1からスタート
なにを始めるにしても、新しい社会に飛び込んだとき、現役時代にある程度の役職についていた人に共通している困ったことがあります。
物事すべてを管理者としての立場から見て、発言してしまうのです。そういう地位についていたのだから一朝一夕に変えるのは難しいでしょうが、新しい社会では通用しません。
過去のあなたがどんなにすばらしい業績を上げ、信頼を勝ち得てきたかを新しい社会の人たちは知りません。その社会では新人であり、ペーペーにすぎないのです。
自分が新入社員として会社に入ったとき、そこではどんな待遇が待ち受けていたでしょうか? その中であなたは一歩一歩実績を積み上げ、信用や信頼を勝ち取ってきたのではないでしょうか。
ことあるたびに「前にいた会社ではねえ」「ヨーロッパの企業と取引したときは何億円ものプロジェクトに発展してさあ」などと発言していては相手にされなくなってしまいます。新しい社会では1からスタート。その心構えを忘れないようにしましょう。
まとめ
定年後の生活に不安を感じている人たちへ(後編)
では、仕事以外になにをすればいいか?
ボランティアや地域コミュニティ
過去の肩書きを捨てて1からスタート