最近、高齢ニートという言葉を聞くことがあります。高齢という言葉ですが、60代以降の高齢者ではなく、今までよく使用されていた本来の若いニートと比較すると年齢層が高い人たちを指します。高齢ニートとは、40代以上の人たちが対象者のニートです。
では 高齢 ニート とは、どのようなものなのかご説明します。
高齢ニートとは、どのようなものなのか!
高齢ニートの実態とは
従来ニートと呼ばれていた対象者は、求職していないとか働いていない、学習していないような15歳から34歳までの若者という定義になっていました。そして、それ以上の年齢の場合には無職と呼んでいたのですが、最近では中高年で40歳以上の対象者を高齢ニートと呼ぶようになりました。
では、中高年のニートが増え続けている背景には、どのような理由があるのでしょうか。
高齢ニートになる理由とは
30代以上ともなれば、ある程度の社会経験も積んでいますし人生の転換期を迎えるという方も多いことでしょう。ニートがそのような世代の中に増えている原因は、引きこもりという現象も関係しいています。
それには、次のような要因が考えられます。
それは、就職に失敗したとか子離れできない親や親が年金受給者で経済的な支援が受けられるなどが関係しています。また結婚に失敗したとかプライドが高いというような点です。
就職に失敗した場合
始めの就職に失敗して、次の就職先がみつからず仕事ができない状況がいつまでも続くような場合です。また転職をするつもりで仕事を辞め、次の再就職先がみつからないという状況の中でどんどん自信を喪失してしまい就職活動をしなくなるというのも高齢ニートが増加している原因です。
求職中の中高年が、ハローワークには35万人ほどいます。就職先を見つけることも中高年になるとさらに難しくなり、その活動の中で無力感を感じてしまうとも言われています。
今まで仕事をしていたという中高年の方には、多少の貯蓄もありますから贅沢なくらしさえしなければ、働かなくても何とか生活ができるということも特徴となっています。
親の援助がある場合
高齢ニートの場合には、従来のニートと同じように家に引きこもっているという事が特徴で、そこには子離れできない親の存在が関係しています。
いつまでも自立しない状況の中で身の回りのことを親が支援し、ある意味で甘やかしています。そして経済的にも親が年金受給者であったりするとそれを頼りに生活をしていますので、年金パラサイトとも呼ばれているような状況です。
しかし高齢ニートを抱えている親には、次のような厳しい状況があります。
例えば、定年を迎えても経済的な面を支えなければいけないのでできる限り働き続けたり、子供や自分達の将来を考えて心労が絶えないとか介護が必要になっても費用の問題で、老人ホームや介護を受けられないというようなことです。
結婚に失敗した人
高齢ニートの方は、結婚歴がないという場合が多いことも特徴です。
しかし離婚したことが人生の転換となって、新しいスタートが切れないということもあります。というのも精神的に離婚がダメージとなって仕事もくびになったり再就職もできなかったりという状態になり、無気力になってしまうことがあるからです。
プライドが高い場合
高齢ニートは、高学歴である方が多いことも特徴の一つです。高学歴で結婚歴もあり、例えば一流企業に勤務していたがリストラをされた場合には、プライドが高いために周囲の目が気になり就職活動をすること自体が恥ずかしく家から出られなくなるということもあるようです。
このように人生に敗北感を感じてしまった状況では、そこから立ち直ることは厳しいですが、新しい環境に勇気を出して入ることが重要です。引きこもっているばかりでは、何の進歩もないのではないでしょうか。
高齢ニートから脱出する第1歩として、簡単なアルバイトに応募したり、職業訓練を受けて資格を取ったりしてみてはどうでしょうか。
求職者支援訓練という職業訓練を高齢・障害・求職者支援機構という組織が運営しているのですが、テキスト代などは負担しなくてはいけませんが、全国各地無料で受講することができるようです。ぜひ一度挑戦してみて下さい。
まとめ
高齢ニートとは、どのようなものなのか!
高齢ニートの実態とは
高齢ニートになる理由とは
就職に失敗した場合
親の援助がある場合
結婚に失敗した人
プライドが高い場合