お墓を管理するのは、大変です。遠方であったり、年老いてくるとなおさらです。大切なお墓だからこそ、「墓じまい」を検討する人が増えています。墓じまいは、単に墓石を処分するだけではすみません。
お寺へのお礼や法要など、 費用 がかかります。 墓じまい に必要なお金の話、お教えします。
人には聞けないお金の話「墓じまい費用」教えます
▽ 目次
お墓を撤去し墓地を更地にするための工事費用
はじめに墓石や外柵、カロートと呼ばれる納骨室の石材など全てを撤去し、処分します。一般的には作業は、石材店にお願いすることが多いです。
しかし、霊園の指定の業者しか、作業ができない場合があります。霊園に問い合わせてみましょう。指定業者がない場合には、複数の見積もりをとってください。敷地の広さや墓石の種類、量によって金額は変わります。
また、お墓までが細い道であったり、階段だったりする場合には、車や重機を搬入しての作業ができないため、割高になることがあります。
また墓石の基礎部分に鉄筋がはいっているような場合にも、金額は高くなります。都市部では、公営や民間の霊園での石材店に支払う費用は、1㎡あたり10万円から15万円のようです。
墓石撤去費用の他、重機使用の場合の費用、墓石処分費用なども含まれているか、また作業人数が明記されているかなどもしっかり確認しておきましょう。
遺骨を取り出すときにかかる費用
先祖代々の墓じまいの場合には、最初に何人の方の遺骨が納められているのか確認しておきましょう。お寺や霊園には記録が残っています。費用がかわってきます。
まず、遺骨を取り出すときは、一般的には「閉眼供養」をします。法要の際には、3万円~5万円くらいをお布施とすることが多いようです。
また、取り出した遺骨が汚れている場合も多々あります。納骨室には意外に雨水が入り、虫や土が遺骨についてします。気持ちよく墓じまいを進めるためにも、専門業者での洗骨をお勧めします。費用はだいたい3万円くらい、新しい骨壺にきれいにおさめてもらえます。
改葬手続きの書類発行にかかる費用
お墓の所在地にある市町村役場で発行してもらう「改葬許可証」の発行手数料は、無料です。ただし、霊園や寺院などの管理者から発行してもらう「埋蔵証明」や「受け入れ証明」は、数百円~数千円の手数料がかかることがあり、費用はそれぞれに違います。
お寺へ納める費用
墓じまいのため檀家を辞める時に、お寺に感謝の気持ちとして納めるお布施を言います。一般的に金額は、3万円から10万円と言われています。
しかしお寺との付き合いの長さやお墓の大きさ、寺院の格などによって、相応に考える必要があるようです。基本的には、法要で支払うお布施の額と考えるといいようです。
しかし、最近、高額な離壇料を請求されるというトラブルが報告されています。その反面、離壇料を請求しない寺院も多くあります。お世話になってきた寺院ですから、礼の欠くことのないように注意しましょう。
お骨の新しい行き先に必要となる費用
墓じまいをして、遺骨をどうするかによって費用は当然ですが変わります。「新しい墓に改葬する」ほかに「合祀墓に納骨」、「散骨や自然葬」など選択肢はいろいろです。
別の寺院に改葬する場合、納骨するには2~3万円、それに加えて開眼魂入れや納骨法要の費用などがかかってきます。別のお墓に納骨する場合には、新しくお世話になる寺院に御布施や御車代、御膳料を納める地域もあります。
お金のことは聞きにくいことではありますが、地域によって違いがあるので忘れずに確認しておきましょう。
家族や親族で納得いく話し合いを
墓じまいは、ご先祖様を大切に思うが故の大きな決断です。しかしかけられる金額は、無限ではありません。予算をたて、見積もりをとってください。そしてトラブルのないように、家族や親族でみんなが納得いく方法を話し合ってください。
まとめ
人には聞けないお金の話「墓じまい費用」教えます
お墓を撤去し墓地を更地にするための工事費用
遺骨を取り出すときにかかる費用
改葬手続きの書類発行にかかる費用
お寺へ納める費用
お骨の新しい行き先に必要となる費用
家族や親族で納得いく話し合いを