多くの人にとってパジャマは、リラックスする時間に身に着けるものです。自分好みのお気に入りに包まれてゆったりと過ごすことは、介護される方にとっても、とても大切なことです。身近な暮らしの脇役ですが、欠かせないムードメーカーとなる 介護 時の パジャマ について、考えてみましょう。
心地よく過ごそう、介護用パジャマのポイントは?
忘れてはいけない、一番大切なこと
介護を必要とする多くの人は、ご飯を食べるときも、テレビを見るときも、もちろん寝るときも、多くの時間をパジャマで過ごします。パジャマは、日常着です。1日中、身につけているのものならば、たとえ出かけなくても、きれいでおしゃれな、気持ちも上がる装いでいたいですよね。
そのためには基本中の基本、ご本人の好きな色、心地よい素材を選んであげるのが一番大切です。また、寝たきりの状態になるとどうしても、生活のリズムがとりにくく、メリハリがなくなりがちになってしまいます。
毎日の入浴が難しい状態なら暮らしのリズムをつけるためにも、食事と同じようになるべく決まった時間に、清潔なものに着替えるという習慣を守りたいものです。
どこが違うの?介護用パジャマ
では、一般的なパジャマと介護で使われるパジャマは、機能的にどう違うのでしょうか。いくつか特徴をあげてみましょう。
一番大きな違いに、着脱を楽にするための工夫があります。たとえ時間がかかってもご本人が着替えやすくするために、大きめのボタンを使ったり、面ファスナーでとめやすくしてあるものがみられます。
また、より介護度の上がった方を楽にお世話ができるように、上着を前開きにし、両方の脇の辺りが開くものや、両肩と腕の部分が開閉できるようになっているものもあります。
ほかにも、袖ぐりや脇の下を広くしたりして、比較的見ごろがゆったりとしたサイズになっているものが多くみられます。背中が丸くなった人のためには、後ろ見ごろを大きくし素肌がでないように考慮したものもあります。
そしてズボンは、特におむつ替えの負担を軽減するため、股下や両先部分がファスナーで全開できるものが販売されています。
見逃したくない、注意ポイント
また、日常着となって頻繁に使う介護時のパジャマは、素材が丈夫であることも大切な条件のひとつです。洗濯に、適したものでなければなりません。綿100%の素材のものは、よく晴れた日に洗濯すると太陽の光をいっぱいに吸収して、気持ちのよいものです。
寝たきりの方にとっても、汗をかいても比較的べとつかず、心地よく過ごしやすいものではあります。ただし、タンブラー乾燥には適しません。縮んでしまうのです。自然乾燥ができない季節には、ポリエステル混合の素材を選ぶなど、洗濯表示を確認して購入することが大切です。
こんなところも、気をつけよう
最近ようやく、デパートやスーパー、またネットショッピングのサイトにも、介護用パジャマが並ぶようになりました。しかしながら、その数はまだまだ少なく、問題点もみられます。
例えばファスナーが外れやすい、ボタンやファスナーが肌にあたって痛いなど、使用感や使い勝手に改善が望まれます。
特に、素材については気になるポイントのひとつです。ベッドに横になっている状態は、体と布地がずっと触れ合っているのですから、かぶれたりかゆみがでないよう、気をつけなくてはいけません。
自分の意志では体を動かすことができない状態にある方には、特に注意が必要です。また、おむつ替えのときや着替えのときは、介護する方の思わぬ力がパジャマにかかることも想定できます。丈夫な素材であるか、ということも忘れてはいけないパジャマの選択ポイントになります。
楽しく暮らしていくために
パジャマを着替える時、ご本人ができそうであれはできるだけできることをやってもらいましょう。ボタンをとめることやファスナーの開閉をすることは、指先を使い、頭で考えることにつながります。
寝たきりの方には、なかなか体を動かす機会がありません。その方の状態に合わせて、ボタンをとめる動作が難しいなら、例えばボタンをマジックテープに変えてみてはいかがでしょう。
材料は手軽に手に入りますし、さまざまな色が販売されています。色を合わせて組み合わせれば、ボタンのかけ間違いということもなく着替えを済ませることができます。
高齢になり、身体的機能が低下すると、日常の動作がご本人の思うようにいかなくなることが多くなってきます。イラついたり、不安定になったりすることも見られるようになります。
パジャマという身近な相棒も、使い方ひとつです。少しでも介護する方もされる方も、楽しい毎日を過ごせるよう工夫してみましょう。
まとめ
心地よく過ごしたい!介護用パジャマのポイントは?
忘れてはいけない、一番大切なこと
どこが違うの?介護用パジャマ
見逃したくない、注意ポイント
こんなところも、気をつけよう
楽しく暮らしていくために